Mirror-DTC for OSX 1.2.3.6を公開
Ver1.2.3.6では、OS X 10.11で接続サーバーをスリープ終了した場合にクライアントがクラッシュする問題、サーバーマシンがスリープ状態への移行中に接続すると、サーバーがクラッシュする問題の修正を行いました。同時にサーバーの処理負荷を軽減しています。
従来版では、接続サーバーをスリープ終了した場合にOS X 10.11での使用時にのみ、クライアントが固定的にクラッシュしました。
このクラッシュの原因は、プログラムの終了処理中にアクセスされるOSリソースが、OS X 10.11では、先に存在しなくなってしまっている、というものでした。
このため、対策として、Ver1.2.3.6では、プログラム終了前に、従来版では行っていなかった各種終了処理を追加しています。
その結果、クライアントのクラッシュ問題は無くなっていますが、プログラム終了時の待ち時間は1~2秒必要になっています。
サーバーマシンがスリープに移行中に接続した場合にサーバーがクラッシュする問題は、OS X 10.11では、スリープへの移行中にも、OS的には接続を受け入れられる状態になっている、というのが原因でした。
つまり、この状態でMirror-DTCサーバーが接続を受け入れると、その後のスリープへの移行処理でOSリソースが使用できなくなるために、Mirror-DTCサーバーがクラッシュする、という流れになっていました。
この問題への対策として、Ver1.2.3.6では、スリープ状態への移行開始イベントを受け取ると、スリープからの復帰イベントを受け取るまで、接続要求を内部的に無視する処理を追加しています。
このため、Ver1.2.3.6では、スリープ状態へ移行中のサーバーに接続しようとした場合にも、Mirror-DTCサーバーがクラッシュする問題は無くなっていますが、スリープからの復帰後の接続に、数秒程度、時間がかかる場合があります。
なお、OS Xでは、OS X 10.7 Lion以降、デフォルト状態では、通常のWake On Lan処理が行われなくなっています。
ただし、MacOS X LionのWOL設定に記した方法で、OS X 10.10までは、問題なく、Wake On Lan処理を行わせる設定も可能でしたので、Mirror-DTCサーバーを動作させたMacをWake On Lan運用する事は可能でした。
上記の設定はOS X 10.11でも有効ですが、デフォルト状態では、OS X 10.11で追加されたSIP (System Integrity Protection)により、設定は行えなくなっています。このため、上記設定を行う場合には、SIPをdisableにする必要があります。
SIPをdisableにする方法は以下になります。
1. Macを復元パーティションから起動(リカバリーモードで起動)
2.ユーティリティメニューからターミナルを起動
3.ターミナルで「csrutil disable」と入力
4.Macを再起動
再起動後からSIPがdisable状態で動作する様になりますので、Wake On Lan設定も可能になります。
上記の設定完了後は、SIPをenable状態に戻しても、Wake On Lanは有効に動作しますので、SIPをenable状態に戻したい場合には、上記とほぼ同様の手順で、3.のみ「csrutil enable」とします。
なお、Mirror-DTC サーバーについては、不具合修正と同時に、映像圧縮で使用しているDCT変換処理に、最新版AGMPlayer用に改良した処理ルーチンを適用しています。
このため、映像圧縮時の処理負荷は2割程度軽減されています。
また、デスクトップ圧縮についても、画面変化が少なくデータ転送量が少なくなる場合には、ハフマン圧縮によるデータ圧縮効果のメリットが相対的に少なくなるため、処理負荷の軽減を目的として、一定量以下のデータ転送量しかない場合には、ハフマン圧縮を行わなくする処理を追加しています。
上記の処理変更により、デスクトップ圧縮時の処理負荷についても、テキスト入力時等、あまり画面変化が無い場合には、若干、軽減されています。
Mirror-DTC for OS X Ver1.2.3.6は、Mirror-DTCのホームページからダウンロード出来ます。
= この記事に関連する公開中ソフト =
(2016/05/04追記)
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