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月曜日に公開する方向

今は、AmuseGraphics Ver1.4.4の開発フェーズで、AGMPlayerを更新中だ。今回の目玉はWebリモコン機能で、既に使える感じにはなっているのだが、イマイチ感もある。しかし、月曜日には公開する方向だ。

作者が最初に公開したソフトはMasterReversiなのだが、何度も書いてきた様に、コレの開発を開始したのは、2002年の暮れ頃、ということになっている。

もっとも、作者の記憶に間違いがないなら、2003年の春ごろには、まだ、今の様な外見はしていなくて、もっとショボいGUIを持った実験ソフト、みたいな感じだった。

何故、そんな外見をしていたのか、というと、MasterReversiについては、まず、巷のプログラムと比較しても、強い、と、呼ばれる様なリバーシソフトを作れるか? という課題があったので、この時期には、まだ、その確認を行なっていたからだ。

つまり、2003年の時点でも、既に、巷には色々な強いリバーシソフトは存在していたので、それらと互角以上に戦える様な強さがないソフトなんて公開してみても、意味がないだろう、みたいな感じだった訳だ。

なので、まずは、そんな強いソフトが作れるか? という確認作業を先に行なっていたのだが、上記の時点で、インターネットで色々と検索したりしていた作者的には、Buro氏のLogistelloと奥原氏のBoobyReversi、そして、WZebraの存在を知っていた。

で、Buro氏は、Logistelloで採用した評価関数の理論的な説明を論文という形で発表していて、作者的にも、その論文をダウンロードして熟読することが出来た訳だ。

そして、その論文に従って開発してみた評価関数を使うと、それまで、適当に作っていた評価関数では勝てなかった巷のリバーシソフトに簡単に勝てる様になった。

また、この頃、作者的には、奥原氏のBoobyReversiが強い理由はBookにある! みたいな事も理解し始めていた訳だ。

なので、2003年の中頃には、とりあえず、Buro氏の論文をベースに評価関数を作り上げ、かつ、大容量のBookも持たせれば、巷のリバーシプログラムと互角以上に戦える強いリバーシプログラムの開発も可能! という結論に達した。

と、言う事で、2003年の中頃から、MasterReversiを公開すべく、真面目な開発を始めたので、見た目をどうするか、という事にも注力し始めた訳だ。

なので、実際の所、2004年の中頃には、既に、公開しても恥ずかしくないくらいの見た目と強さを兼ね備えたMasterReversiという強いリバーシソフトは存在していたのだが、如何せん、WZebraと比べると、終盤解析、つまり、完全読みだとか勝敗読みの速度が2〜3倍くらい? 遅かった。

このため、作者的には、完全読みの速度を向上させるべく、色々とやってみたのだが、当時のインターネットの書き込みなんかを見れれば見れば良いのだが、少なくとも当時は、評価速度というのは、評価を実行するノード数と、各ノードに対する評価時間の掛け算になる! という事になっていた。

上記は、今でも変わらないと言えば変わらないのだが、完全読みの処理時間がWZebraよりも多くかかっていた作者的には、ノード数と各ノードに対する評価時間のどちらが、WZebraよりも劣っているのか? という事を鑑みる必要もあった。

つまり、WZebraに匹敵する完全読み速度を実現させるために必要な行為は、処理コードを速くする! なんて単純な話ではなかった訳だ。

具体的には、評価ノード数を減らす必要もあった訳なのだが、それでは、どうすれば、そんな事が出来るのか? という事を鑑みる必要があった。

もっとも、当時のMasterReversiがWZebraよりも遅かった原因は、評価ノード数が多かった! という訳でもない、かもしれなかった。

なので、評価ノード数を減らす工夫をしたりしつつも、遅い原因は処理コードにあるかもしれない・・・、という疑心暗鬼に囚われたりもした訳なのだが、そんな時、作者的には、もし、WZebraが最善を尽くしていたとしたら、同じ土俵で戦っていたのでは、WZebraを超える事は不可能! という単純な事実に気がついた訳だ。

と、言う事で、作者的には、2005年くらいには、MasterReversiというソフトは、並列演算を使った評価関数を搭載し、機能的にも、WZebraよりも高機能とする事にした訳だ。

その結果として、元々は、WZebraなんかの様に、評価関数用の評価データの生成処理は別ソフトで行なっていたのを、同様の機能を内蔵する様にしたり、そのために必要になるデータ管理用にデータベース機能を追加したり、Bookについても、そのデータベースから生成できる様にしたりした。

更に、同様の機能は、別のリバーシソフトでも拡充してくる可能性もあったので、普通、リバーシソフトなんてモノを開発する人的には得意分野ではない筈の、ネットワーク関連の機能も追加する事にした。

で、ネットワーク接続が可能になると、サーバーも欲しくなるし、演算処理用にワーカーも欲しくなる。

なので、作者的には、2006年くらいには、MasterReversi Serverだとか、今現在のMRWorkerなんかを開発していた。

と、言う事で、MasterReversiは本来なら2004年には公開できていたのだが、イマイチ感があった、という事から、実際の公開は2007年の暮れになってしまった。

その結果として、関連技術を用いたAG-デスクトップレコーダーだとか、Mirror-DTCなんかのソフトも、すぐに後を追えたので、必ずしも、リリースが遅くなったのは悪い事ばかりでもなかったのだが、AmuseGraphicsは、本来なら、去年の年末にはバージョンアップしておきたかった訳だ。

にも関わらず、今年に入っても、別ソフトの開発に忙しく、そろそろ、今年も3/4が終わろうとしているのに、バージョンアップできない状態だ。

と、言う事で、AGMPlayerの開発中バージョンのイマイチ感に拘っていると、MasterReversiの二の舞になる可能性もあるので、とりあえず、月曜には、AGMPlayer Ver1.4.4の開発中バージョンは公開する方向だ。

作者的にもイマイチ感がまだある状態なので、素晴らしい機能追加! という事にはならないかもしれないのだが、実際の所、今にして思えば、MasterReversiを2004年の段階でリリースできていれば、世の中の流れは変わっていたかもしれない、と、思ったりもする今日この頃だ。

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