拝金主義が心の支え?
今は、macOS版MRWorkerの開発フェーズで、評価精度の向上用作業で時間を使っている。そんな事をしてみても、MasterReversiはお金にならないので、コスパは悪いのだが、これは、コスパという言葉の解釈次第でもある。
作者は、1980年代の終わりくらいに就職したので、所謂、バブル世代という事になる筈だ。
なので、ネットを見ていると、今時の人たちからは後ろ指を指されている感じもしないでもないのだが、作者がサラリーマンをしていた1990年代の日本というのは、「24時間戦えますか!?」みたいなコマーシャルが、TVで、普通に、流されていた時代になる。
また、巷では、勝ち組だとか負け組の様な言葉も使われる様になってきていて、大企業に就職して高給を得るのが勝ち組で、そのためには、良い大学を出て、会社に入ったら、上司の機嫌をとったりしながら出世するのが正しい生き方だ! みたいな感じだった。
その結果として、その後、「ブラック企業」だとか、「社畜」みたいな言葉も生まれたのかもしれないのだが、当時は、土日のサービス出勤だとか平日のサービス残業、更には、自社の不祥事隠蔽なんかは当たり前の話で、そういう事が出来ない奴は屑! と、蔑まれたりもした訳だ。
なので、ここ数年、自動車会社だとか、その他の大企業でも、不祥事が隠蔽されていた! みたいな話を聞いても、作者くらいの世代で大企業に勤めていた経験がある人なら、何を今更? という感じだったかもしれない。
と、言う事で、昨日書いた、元SMAPの中居氏に関係する事件で、最大の問題は、実は、フジTV社内での隠蔽工作だ! と、いう話はネットでもチラホラ見かけるのだが、あまり問題視されている感じはしない。
その理由は、上記の様に、少なくともバブル世代のサラリーマンからしてみれば、そんなのは当たり前の話で、何が悪い? みたいな話になるから、という事もあるし、その後の氷河期世代にしてみても、そんな処遇は嫌と言うほど受けてきている筈だからだ。
つまり、日本という国では、個人は尊重されず、企業の様な組織が尊重される! という話は、何度か書いてきたのだが、これは、農村社会から発展してきた国だから! と、言う事が言われる事も多々ある感じだ。
何故なら、狩猟生活と比べて、農村社会というのは、多くの労働力が結集しないと生産性が発揮できないので、大昔から、個人よりも村単位での活動が重要視されたからだ。
これに対して、欧米の様に、狩猟生活が長かった地域では、個々人による活動が主流だったので、集団の利益なんかよりも個人の利益が優先され、それどころか、自分以外の人間は、獲物を横取りする敵! みたいな所もあったので、日本民族は平和を好むのに対して、欧州民族は戦争ばかりしている訳だ。
と、言う事で、人間の精神というのは、実は、1万年前から大して進歩していない今日この頃なのだが、バブル以降の日本人的には、拝金主義が幅を利かせてきたかもしれない。
これはどういう事なのか、というと、長い人生は、単に生きているだけではつまらないし、不安になるので、何かしらかの価値基準を設ける。
つまり、よく言われる様に、人生をゲーム化し、得点システムを設ける事で、上手く生きたか、下手に生きたかを差別化し、上手く生きる意味のある人生! というモノを作り出す事で、人生を退屈なモノではなくそうとしている。
その基準は、昔は領土! だったのだが、今では、お金! になったので、巷では、お金を儲けられる人が偉い! みたいな事が言われるようになった訳だ。
その結果として、若者は闇バイトに走るし、中年は財テクに走るし、老人は資産運用に走っている今日この頃だ。
普通に鑑みて、弱者を不幸に追いやる闇バイトだとか、ある意味、生産性なんか何もないギャンブルみたいなモノ、でしかない財テクや資産運用で儲けた人を偉い! と言うのは、昔の日本人なら抵抗があった筈なのだが、今時の日本では、そんな事に疑問を持とうものなら、陰謀論者! みたいに、レッテル貼される事になる筈だ。
と、言う事で、生産性のない事でお金を設ける様な人たちは、大昔の日本なら、どうせ地獄に落ちる! と、蔑まれていた訳なのだが、今時の日本では、そんな事は言われなくなったので、前述の事件でも、フジTVの女性幹部については、悪く言う人は殆どいない今日この頃だ。