ロストテクノロジー?
今回、色々な教師データを使って、新しい評価データを作成しているのだが、どんな評価データにしてみても、ドローラインを確実に辿れる様にはならない。
つまり、その良し悪しの判定が難しい状況なので、どうせなら、FFOテスト性能を向上させる評価データにしておこうかなあ、という事で、追加で、色々な小細工をする生成方法を試してみたりしている。
この前のARM版MRSolverの開発時に何度も書いた様に、FFOテストの性能に関しては、現行版のVer1.5.7に付属させている評価データよりも、Ver1.5.1に付属させていた評価データの方が、5%程度は良い結果を出す。
なので、FFOテストのことだけを鑑みるのであれば、何も、Ver1.5.7用の評価データに切り替える必要はなかったのだが、より、ドローラインを頻繁に辿れる様にしよう! ということで、Ver1.5.7では、新しい評価データに切り替えた訳だ。
今回は、色々と新しい評価データを作成してみているので、Ver1.5.7用よりも、より、ドローラインを辿れる確率が増した評価データを作れたりはしているのだが、そのままだと、Ver1.5.7と比較しても、FFOテスト性能が1割くらい低くなったりしている。
と、言う事なので、FFOテスト用に、評価データの作成時には、特別な追加操作も行なっているのだが、現時点で、FFO40-59については、Ver1.5.1と比較しても、より良い数字をだせる様になっている。
まあ、より良いといっても、5%程度なので、Core i7-12700のiiyama PCでは、Edax4.5.3と同程度の数字にしかなっていないのだが、それでも、Edaxよりも少し劣る、というよりは、同等程度、と、言えた方が良いので、FFO40-59については、性能向上を喜んだりもしている。
ただ、FFO60-79については、元々、Edaxよりは良い数字が出ているのだが、新しい評価データでは、Test77については、どうしても、Ver1.5.1相当にはならない状況だ。
具体的には、Ver1.5.1では、250秒くらいで処理が終わるのだが、新しい評価データでは、何もしないと400秒くらい、少し細工すると、350秒くらいにはなっているのだが、それでも、全然、遅い状況になる。
もっとも、Test77については、Edaxでも、400秒くらいはかかっているので、Ver1.5.1の数字が別格で良い状況だ。
つまり、Ver1.5.1では、何かしらかの理由で、高速に処理できているのだが、普通に評価データを生成していたのでは、MasterReversi的にも、Edaxと同様の結果が出るようになってしまっている。
まあ、それが本来の姿で、Ver1.5.1が何かの間違いだった、という話にはなりそうなのだが、実際問題として、Ver1.5.1の評価データには特別な仕掛けは入れていないので、そのデータ内容によって、評価速度は決定されている。
と、言う事で、Ver1.5.1によるTest77の処理性能は偶然の産物ではあったものの、高速なので、新データでも、何とか、同等以上の速度にできないものか、と、色々と試してみている今日この頃だ。
ちなみに、Ver1.5.1の評価データは、Ver1.5.0用の評価データにFFOテスト高速化のための小細工を入れたバージョンになる。
なので、まずは、同じデータをデータベースデータから作れるか? というのを試してみているのだが、Ver1.5.0の評価データ生成用のデータベースデータは存在はしているのだが、ここの所、書いてきている様な、細かい分類はされていない。
と、いうか、当時は、していた筈なのだが、手元に残しているのは、それらを合成した最終データのみなので、もし、同じ結果が出たとしても、その要因を分析するのは大変そうだ。
と、言う事で、新しい評価データがどんな感じになるのか、については、まだまだ、確定的ではないのだが、少なくとも、FFO40-59については、Ver1.5.1よりは高速にできそうな今日この頃ではある。