マルチモニタ対応はOk
現行版のMirror-DTCでは、選択可能なディスプレイは2台までになっているのだが、「合成モニター」を選択すると、サーバーに接続されている全モニター分の仮想ディスプレイ領域が表示される。
なので、例えば、トリプルモニターのサーバーに接続した場合、普通は、3台目のモニター映像を個別表示する事は出来ないのだが、「合成モニター」を選択すれば、そのモニター映像も含めた全体の仮想ディスプレイ映像を表示しつつ、操作も可能だ。
ただし、現行版の場合、マウスカーソルは4096ピクセル分までしか移動できないので、例えば、フルHDモニターを横に3個並べたサーバーにアクセスすると、「合成モニター」を選択しても、右端のモニターの左端くらいまでしかマウスカーソルは移動しない。
と、いう事で、「合成モニター」を選択可能なMirror-DTC的には、対応モニター数を増やす場合、上記のマウスカーソル移動の制限も同時解除しないと、映像表示はできても、操作は出来ないので、今回、対応モニター数を増やす仕様変更とマウスカーソル移動制限の仕様変更は同時に行なっている訳だ。
もっとも、現行版のMirror-DTCでは、3台目のモニターを個別表示できないのか、というと、実は、そんな事はない。
具体的には、MCSrv.iniファイルの設定を弄ると、1台目、2台目が選択された場合に、実際には、どのモニターを選択するのか、というのを設定できるので、3台目のモニターをリモート操作したければ、MCSrv.iniファイルで設定しておけば良い訳だ。
まあ、それでも、現行版では、接続中に、3台のモニターを自由に選択変更する事は出来ないし、前述の様に、マウスカーソルの移動問題があるので、「合成モニター」を選択した状態で操作する場合には、マウスカーソル移動の制限が発生してしまうケースも現実的にあり得る。
なので、今回、8台までのモニターに対応させ、かつ、マウスカーソル移動の制限も実質的に無くす変更を行なっているのだが、Windows10から、Windowsでも、仮想デスクトップが標準でサポートされた訳だ。
つまり、複数のモニターを並べて使わなくても、複数のデスクトップを作成し、それらを1つのモニターで切り替えながら使う! みたいな使い方も、普通に行える様になった。
マルチモニターと仮想デスクトップだと、マルチモニターの方が、同時に複数のモニターを表示しておける分、同時に視認可能な情報は、一見、増えるのだが、実際の所、目の前に27インチのモニターがあり、その右に24インチのモニターがあるだけでも、右側にある24インチモニターを見たり、そのモニター上で操作したりするのは大変な場合も多々ある。
つまり、マルチモニター環境では、一見、利用可能な情報量は増える感じなのだが、実際には、その映像を見る為に、首だとか体を動かさないといけないし、マウスで操作しようとすると、大きな距離を移動させる必要が出てくる。
これに対して、仮想デスクトップを切り替えながら利用する場合、見るのは常に目の前にある大型モニター一つで、マウスによる操作も、そのモニター上でのみ行う事になるので、大きな距離を移動させる必要はない。
その代わり、同時に複数のデスクトップを表示しておく事はできないし、操作するデスクトップを切り替える場合には、それ用の操作も必要になる。
と、いう事で、マルチモニターと仮想デスクトップでは、それぞれにメリットとデメリットがあるのだが、作者的には、Mac mini M2 Proをメインマシンにした時に、同時に、27インチの4kモニターを購入し、それまでメインモニターにしていた24インチのFHDモニターも、サブモニターとして接続した。
つまり、デュアルモニター環境にしたのだが、殆どの時間は、FHDモニター側の電源は落としている。
なので、Mac mini M2 Proを購入した後、更新したmacOS用のシェアウェアである所のTiExtenderには、接続モニターを「一時的に無効化する」機能を追加した訳だ。
と、いう事なので、作者的には、実は、マルチモニター機能を強化しても、殆どメリットはないと思われるのだが、大昔、株のトレーダーみたいな事をやっている人から、モニター数は2では足りないので、もっと多くのモニターに対応させて下さい! みたいな要望は貰った事があった訳だ。
作者的には、デュアルモニターですら、殆ど使う事はないので、不必要に複雑化させたくなかったし、当時のMirror-DTCはフリーソフトだったので、あまり高機能にしてしまうと、同業他社に迷惑がかかるかなあ、みたいな所もあった訳だ。
なので、普通に考えれば、2モニター対応を4モニター対応にするなんてのは、大した作業量にはならない筈だし、大は小を兼ねる筈なので、要望者的には、自らの要望が拒絶されるなんて予想はしていなかった筈なのだが、作者的には、その時には、要望を拒絶した。
しかし、それから10年くらい経ったのか? 今となっては、Mac環境では、macOSがiPadだとか他のMacのディスプレイを増設ディスプレイ扱い出来る様にしてきたし、Windows環境でも、数日前に書いた「spacedesk」の様なソフトを使えば、増設用にディスプレイを購入しなくても、手持ちのタブレットやPCを増設モニターとして使える様になった。
つまり、マルチモニター環境も一般化してきたかもしれないし、Macの場合、4kモニター環境では、2560x1440 (HiDPI)なんて解像度も選択肢に入る様になった。
2560x1440 (HiDPI)というのは、Mirror-DTCから見れば、解像度は5120x2880になるので、前述の4096制限がモニター一枚でも発生してしまう時代になった訳だ。
と、いう事で、Mirror-DTCも、今となっては、有料のシェアウェアにしてあるし、前述の様な時代の移り変わりもあるので、今回の更新をしておく事にした訳だ。
もっとも、少なくとも、Windows PCでは、未だに、というか、本質的に? 4kモニターの普及率は低いのだが、その原因としては、4kモニターは価格が高い、という事もあるのだが、4k解像度を扱おうとするとCPU/GPUパワーがFHDの4倍必要になる! という事とも無縁ではない筈だ。
なので、作者的には、開発マシンはハードウェア的には、4k解像度で利用可能なのだが、FHD解像度で使っている。
Macについては、HiDPI表示したいので、4k解像度で使っているのだが、Mac用のMirror-DTCサーバーはデフォルト設定では、HiDPI表示時には、縦横共に1/2の解像度に落としてから転送している。
つまり、普通に操作するのなら、HiDPI表示にして綺麗に見える様にするよりも、解像度を落として処理負荷を減らした方が、実用的だったりする訳だ。
と、いう事なので、HiDPI表示がそれほど綺麗でもなく、古いソフトでは問題が出たりするWindows PCでは、今後も、4kモニターなんて使われないかもしれない。
また、仮想デスクトップが使えるのだから、マルチディスプレイにする必要性としては、ノートPCを家で使う時には、大きなモニターに接続したい! みたいな場合に、デュアルモニター化するくらいの使われ方が継続するかもしれない。
なので、現行版のままでも、特に問題はない! という人が殆どかもしれないのだが、Mac的には、前述の様に、普通に使う場合にも、制限が発生する感じになってきているので、ここら辺で、Mirror-DTC的にも、8ディスプレイまでのマルチディスプレイ/4k解像度を超える超高解像度に対応する事にした訳だ。

